あなたの不調は?

SYMPTOMS

症状の原因箇所を知りましょう
肩こりや腰痛など、症状によって、原因となっている体の箇所が異なります。
武蔵小杉駅近くの「ActivePhysio武蔵小杉」では、どこが悪いのかを見極め集中的に施術をしていくことで、お体の悩みに効率よく対処していきます。
頚部機能障害
頚部機能障害
頸部痛(首の痛み)
1. 臨床的特徴
頸部痛は現代の労働環境やライフスタイルに強く影響を受ける症状であり、特に長時間のデスクワークや不適切な姿勢がその発症リスクを高めます。症状は多岐にわたり、首の痛みに加えて肩や上肢に放散する痛み、頭痛、めまい、さらには視覚障害、耳鳴り、睡眠障害などが生じることがあります。また、患者の心理状態や社会的背景(例:ストレス、職場の人間関係)も頸部痛の症状を悪化させる要因となり得ます。再発が多いことも特徴で、慢性化すると生活の質(QOL)を大きく低下させ、職業生活や日常生活に深刻な影響を与えることがあります。

2. 疫学的特徴
頸部痛は一般人口の約30~50%が生涯のどこかで経験する症状であり、年間発生率は10~20%と報告されています。中でも、女性において発症率が高く、特に中年世代(平均年齢49歳)がリスクの高い層とされています。職業や生活習慣が発症に強く関連しており、長時間のデスクワーク、運転、さらには精神的ストレスがリスク因子として挙げられます。頸部痛の再発率も高く、特に過去に頸部痛を経験したことがある人や、仕事や家庭内でのサポートが少ない人は、症状が再発しやすいとされています。

3. 病態
頸部痛の病態は複雑であり、原因は単一ではなく複数の因子が絡み合っています。主な病態には、頸椎の神経根や脊髄に対する圧迫によるもの、椎間板や椎骨の変性、筋肉や靭帯の炎症、さらには姿勢や運動機能の障害が含まれます。これらの構造的な問題に加え、心理的な要因(例:ストレスや不安)や社会的な要因(例:仕事のプレッシャー、家庭環境)が頸部痛を引き起こしたり、悪化させたりすることもあります。また、特定の職業(例:デスクワーク、運転業務)やスポーツ活動が原因となることも多く、頸部への反復的な負荷や外傷が症状を引き起こすことがあります。

4. ケア方針
頸部痛のケアは、原因や症状の程度に応じて多岐にわたります。まず、重大な疾患(例:脊髄損傷や感染症、腫瘍など)を示唆するred flagsの有無を医療機関で確認し、その後に適切なケアを開始します。ケアの基本は、運動療法、物理療法、徒手療法などが中心です。運動療法では、関節可動域の訓練や筋力強化、姿勢矯正、神経モビライゼーションが行われ、痛みの軽減と機能の回復を目指します。神経根症状がある場合には、神経の圧迫を軽減するための特別なアプローチが必要となることがあります。これに加え、必要に応じて薬物療法や注射療法が行われることもありますが、慢性的な頸部痛には包括的なプログラムが推奨されることが多いです。

このように、頸部痛のケアには個別性を考慮した多面的なアプローチが必要であり、辛さの軽減と再発予防を目的とした長期的なケアが求められます。

参考文献
https://cms.jspt.or.jp/upload/jspt/obj/files/guideline/2nd%20edition/p305-382_05.pdf
背部機能障害
背部機能障害
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは?

腰椎椎間板ヘルニアは、腰の骨(椎骨)と椎骨の間にあるクッションのような椎間板が変形し、髄核(中心部)が外に飛び出して神経を圧迫する病気です。これによって、腰痛や坐骨神経痛(腰から足にかけての痛み)が引き起こされます。

症状

腰椎椎間板ヘルニアの症状は以下の通りです:

膝下、ふくらはぎ、足首まで広がる痛み
神経が通るルートに沿った痛み
咳やくしゃみで悪化する痛み
発作的な激しい痛み
検査方法

診断には、以下の方法が使われます:

SLRテスト(足を上げて神経を伸ばすテスト)で痛みが出るか確認します。
初期には痛みでうまく歩けないことがあります。
痛みを避けるために、背骨が曲がってしまうことがよくあります。
背骨を曲げたり伸ばしたりすると痛みが誘発されることがあります(Kemp徴候)。
痛みのある神経の反射や感覚、筋力が低下することがあります。
発生しやすい人と年齢

腰椎椎間板ヘルニアは、20~40代の男性に多く見られます。特に、L4/5、L5/S1の椎骨間でよく発生します。年を取ると、L2/3やL3/4のような高い位置でも発生しやすくなります。

自然に治ることも

ヘルニアが自然に小さくなることがあります。これは約2~3か月で顕著に見られることが多いです。

治療の流れ

重症の確認:最初に重症でないかを確認します。重症の場合、すぐに手術が必要になることがあります。
MRIでの評価:医療機関でMRIを使って評価しますが、症状がないヘルニアもあるため注意が必要です。
問診とカウンセリング:以下の4つのポイントが重要です。
膝下、ふくらはぎ、足首まで広がる痛み
神経が通るルートに沿った痛み
咳やくしゃみで悪化する痛み
発作的な痛み
SLRテスト:このテストは除外診断に使われ、Crossed SLRテストは確定診断に使われます。
治療方法

保存療法:以下の方法で治療します。
運動療法(脊椎安定化運動、筋力トレーニング、有酸素運動、治療体操)
徒手療法(モビリゼーション、マニピュレーション)
物理療法(牽引療法、温熱療法、寒冷療法、電気療法)
薬物療法(非ステロイド性抗炎症薬、ステロイド注射)
保存療法で改善が見られた場合は、再発予防のための教育を行います。改善が見られない場合は、手術療法を検討します。

再発予防のステージ

当院では、治療後の再発予防に力を入れています。最初の1〜3ヶ月間は、痛みを軽減するためのモビリゼーションやマニピュレーションを行います。2ヶ月目以降は、脊椎安定化運動や筋力トレーニング、ストレッチング、有酸素運動などを組み合わせて行います。また、自宅でできるトレーニングや生活環境の見直しも指導します。
非特異的腰痛
非特異的腰痛とは?
非特異的腰痛とは、X線やMRIなどの検査で原因が特定できない腰痛のことを指します。これは、明確な原因がわからないため、特異的腰痛とは異なります。

腰痛の種類
腰痛の原因は大きく分けて以下のようなものがあります:

脊椎由来:骨や椎間板の問題
神経由来:神経の圧迫
内臓由来:内臓の病気
血管由来:血流の問題
心因性:ストレスや心理的な問題
これらの中で、診断と治療が確立していない原因が非特異的腰痛に当たります。筋肉や椎間板、心理的な要因などが含まれます。

非特異的腰痛の特徴
明確な原因がない:検査で原因がわからない腰痛です。
多くの原因が考えられる:筋肉や椎間板、心理的な要因が関与しています。
検査と症状が一致しないことが多い:例えば、画像上異常があっても痛みを感じないこともあり、逆に異常がなくても痛みを感じることがあります。
ぎっくり腰や慢性腰痛も含まれる
非特異的腰痛は、腰痛全体の約85%を占めるとされています。いわゆる「ぎっくり腰」や、繰り返す慢性的な腰痛もこの分類に入ります。

診断と治療
問診と初期診断:

最初に、腫瘍や感染症、外傷などの重大な病気を排除します。
下半身の痛みやしびれがない場合は、画像検査をすぐに行う必要はありません。
保存療法:

徒手療法:モビリゼーション(動きを改善するための手技)やマニュピレーション(関節の動きを整える手技)
運動療法:脊椎安定化運動や筋力トレーニング、有酸素運動、ストレッチング
当院での治療
当院では、非特異的腰痛に対して以下のような治療を行っています:

徒手療法:痛みを和らげ、動きを改善する手技を用います。
ホームケア:自宅でもできる運動やトレーニング、生活環境の見直しを指導します。
非特異的腰痛は、特定の原因がわからないため治療が難しいですが、運動や適切な手技を取り入れることで改善が期待できます。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは?
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)とは、腰の背骨の中にある脊柱管(脊髄の通り道)や神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されていろいろな症状が出る病気です。

症状
腰部脊柱管狭窄症の主な症状には、以下のようなものがあります:

下肢のしびれや痛み:お尻や足にしびれや痛みが現れます。
間欠跛行(かんけつはこう):歩いていると途中で足がしびれたり痛くなったりして歩けなくなり、少し休むとまた歩けるようになります。
馬尾症状(ばびしょうじょう):お尻や太もも、会陰部(股の部分)に異常な感覚があります。重症の場合、排尿や排便の障害が起こることもあります。
診断
腰部脊柱管狭窄症の診断は、以下のような方法で行われます:

問診と診察:患者さんの症状を詳しく聞きます。
画像検査:X線やMRIで脊柱管や神経の状態を確認します。特にMRIは脊柱管の狭さを詳しく見ることができます。
治療
治療には、保存療法と手術療法の二つがあります。

保存療法
保存療法では、以下のような方法があります:

運動療法:背骨を安定させるための運動やストレッチを行います。
物理療法:モビリゼーションやマニュピレーションといった手技療法で痛みを和らげます。
生活環境の改善:正しい姿勢や動き方を身につけるためのアドバイスを行います。
手術療法
症状が重く、保存療法では改善しない場合は、手術が必要になることがあります。手術では、狭くなった脊柱管を広げて神経の圧迫を取り除きます。

当院での対応
当院では、以下のようなアプローチを行っています:

手技療法:モビリゼーションやマニュピレーションで痛みの原因となっている部位をケアします。
運動療法:症状の原因となっている部位への負担を減らすための運動やストレッチを指導します。
生活環境のアドバイス:日常生活での正しい姿勢や動き方をお教えします。
注意点
腰部脊柱管狭窄症の疑いがある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。特に、排尿や排便に障害が出るなどの重症な症状がある場合は、早期に適切な治療を受けることが必要です。
肩関節機能障害
肩関節機能障害
肩関節周囲炎
肩関節周囲炎は一般的に五十肩や四十肩と呼ばれ、肩関節の痛みと可動域制限を主な症状とし、長期間かけて3つのステージを経て寛解に至る状態です。
経過としては、まず明らかな怪我・誘因がなく肩関節に痛みが生じ、進行的に悪化し、後発的に肩関節可動域制限が生じる(炎症期)。
その後、疼痛が軽減して固さだけが残る(拘縮期)。
経過とともに拘縮が改善していく(寛解期)とされています。
自然に改善するとされていますが、寛解には発症から12~42か月かかり、強い痛みや固さが慢性化することもあります。

レントゲンでは特徴的な骨所見はなく、MRIでは烏口上腕靱帯周囲の肥厚や増殖性滑膜炎・関節包の縮小や肥厚が観察されます。
血液検査では白血球増多、ESR上昇、CRP上昇などは認めないことが多いことが特徴です。

明らかな誘因がない一次性の肩関節周囲炎の有病率は一般人口の2.0~5.3%です。
好発年齢は40~65歳で、女性に多く、反対の肩に肩関節周囲炎の既往がある方は発症しやすい傾向にあります。
糖尿病や甲状腺疾患に関連する二次性肩関節周囲炎の有病率は4.3~38.0%です。
糖尿病を合併している肩関節周囲炎症例の90%は保存療法で治癒します。

肩関節周囲炎に対する施術ではどのステージであるかを判断し、それぞれに合った治療を行うのが重要です。
炎症期の施術では疼痛緩和を目的とした運動制限(ポジショニングによる安静)を行い、症状の悪化がないことを確認のうえ、痛みの生じない範囲での肩関節運動を行います。疼痛緩和目的に整形外科での薬物療法(外用薬や NSAIDs,ステロイド注射)や物理療法を併用することがあります。
拘縮期では、疼痛緩和に加えて、他動的関節可動域の拡大を少しずつ進めていくことにより、痛みのない運動範囲を増やすことを目的にします。可動域制限に対する伸張運動では、痛みの程度に合わせて強さを調整します。疼痛緩和や運動範囲の獲得を目的に、温熱療法や電気療法を可動域運動前に行うことがあります。
寛解期は疼痛や関節可動域制限が改善し、日常生活の制限もなりますが、正常な肩と比較すると可動域制限が残存していることが多くあります。職業やスポーツなど、患者の目標に合わせてセルフエクササイズを中心とした積極的な施術を行います。
投球障害肩
・臨床的特徴
症状
投球障害肩は、野球などのオーバーヘッドスポーツの選手に多く見られる肩の障害です。痛みは慢性的に進行することが多いですが、時には急激に強い痛みが生じることもあります。主な症状は投球時の肩痛で、炎症が強い場合は日常生活にも支障をきたすことがあります。また、腱板や関節唇の損傷が進行すると、引っ掛かり感や脱力感が現れます。

所見
肩の痛みや引っ掛かり感を確認するために、インピンジメントテスト、クランクテスト、HERT(hyper external rotation test)などの特殊検査が行われます。また、構造的な損傷の有無を確認するためにMRI検査が行われることがあります。

・疫学的特徴
疫学
野球選手における肩・上腕の障害発生率は、年間101件/10万人です。特に、高校生以降で肩の障害の割合が増加し、20歳代と60歳代で最も高くなります。米国では、高校生のオーバーヘッドアスリートにおける傷害発生率は4.5/1,000 AE(athlete-exposures)で、そのうち肩の傷害が34.7%を占めています。

・病態
病態
投球障害肩の主な原因は、腱板、関節唇・関節包複合体、および肩峰下滑液包の問題です。投球動作の破綻や肩甲胸郭機能の低下により、骨頭求心位が保持できなくなり、肩にストレスがかかり障害が発生します。また、繰り返しの投球による肩後方のタイトネスや肩前方の弛緩性の増大も、障害の背景にあります。

・治療方針
理学療法
投球障害肩の治療は、腱板損傷や関節唇損傷などの構造的な損傷の有無と臨床症状に基づいて決定されます。理学療法は、炎症管理・抑制、肩後方タイトネスおよび肩甲胸郭機能の改善、腱板機能の改善、不良な投球動作の改善を目標とします。炎症期には投球を休止し、疼痛を伴わない範囲での機能改善を行い、炎症期が過ぎた後は腱板機能や肩甲胸郭機能の改善を進めます​。
肘関節機能障害
肘関節機能障害
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は手首を反らせる筋肉が付着する肘の外側(上腕骨外側上顆)に痛みが生じ握力が低下することもありますが、関節の可動域制限は生じません。
痛みは手首を反らせる筋肉を使うことにより誘発されて悪化することが知られています。

30〜50代に好発し、有病率はヨーロッパが1〜3%であるのに対し日本では3.8%という報告があります。
通常は我慢できる程度の痛みであり1ヶ月程度で自然治癒することが多いですが、痛みが強く持続することもあり、5年以上断続的に続く症例も報告されています。
手術に至る症例は日本では有病者の1%とされています。

上腕骨外側上顆炎の病態が短橈側手根伸筋(extensor carpi radialis brevis:ECRB)の腱付着部症 (enthesopathy)であることには,ほぼ統一した見解が得られています。
炎症や変性,小さな断裂が生じて痛みの原因になっていると考えられています
短橈側手根伸筋は,長橈側手根伸筋および尺側手根伸筋と比較して断面積が大きく,筋線維が短いため,手首を反らす動きにおいては大きな力を発生する筋肉といえます。
スポーツと職業に関連する要素が確認されており,職業では 1 kg 以上の重い道具の操作,10 回/日 以上 20 kg 以上の負荷,2 時間以上の繰り返す動きがテニス肘(上腕骨外側上顆炎)の発症に関連していると示唆されています

施術原則は,①痛みの抑制 ②動きの維持 ③握力と持久力の改善 ④正常機能の回復 ⑤さらなる組織学的・臨床的悪化の抑制とされています。
当院ではFaSTを用いた軟部組織モビリゼーションを中心に行い、ホームケアとして手関節背屈筋群に対する運動療法(遠心性収縮または等尺性収縮)やストレッチ、生活環境提案を行なっております。

参考文献:理学療法ガイドライン第2版
肘部管症候群
肘部管とは、上腕骨尺骨神経溝から尺側手根屈筋の2頭間にある腱性アーチ(肘頭と上腕骨内側上顆に張るOsborne 靱帯と滑車上肘靱帯)までをいいます。
肘部管症候群(Cubital Tunnel Syndrome:CuTS)は、肘部管部で尺骨神経が絞扼されて生じる高位尺骨神経麻痺であり、病態は進行性です。
絞扼部位は、約8割がOsborne靱帯、1割が上腕三頭筋内側頭の肥大であり、このほかにも上腕三頭筋の筋膜上に存在するStruthers腱弓や滑車上肘筋などの存在も関与します。
また肘屈曲位において肘部管内圧亢進や血流量低下が生じて、症状が増強する恐れもあります。
主に圧迫が原因とされていますが、尺骨神経脱臼・亜脱臼も病態に関与します。

尺骨神経麻痺の症状として、小指の掌・背側と環指尺側のしびれと知覚障害、疼痛を生じます。
進行すると手内在筋(虫様筋)麻痺により小指の鈎爪変形をきたし、握力や巧緻性が低下します。
症状がさらに進行すると、鉤爪指変形やFroment徴候を生じます。
さらに肘関節可動域制限を生じる場合、上肢機能に関与する日常生活にも支障をきたします。
進行性であるため、早期診断と治療方針の決定が重要です。
所見として、①肘部管でのTinel徴候、②Froment徴候、③肘屈曲テスト、④指交差テストが陽性となります。

肘部管症候群(CuTS)の疫学的頻度は0.02~1.8%と決して高くないものの、上肢の絞扼性神経障害としては手根管症候群に続いて2 番目に多い疾患です。
中年男性に多く、単なる加齢だけではなく、農作業、建築業、振動器具の使用などの重労働が関連します。
若年者では野球、柔道、ウエイトリフティング、バスケットボールなどのスポーツ競技者に発症しやすいことが報告されています。

変形性肘関節症による骨棘形成に伴う狭小化が発症因子として多く、関節リウマチ、外傷後の外反肘・内反肘、ガングリオンなども挙げられます。
変形性肘関節症では、骨棘の形成により肘部管容積が狭くなることによって、尺骨神経がOsborne靱帯に圧迫されます。
一方特発性では明らかな器質的原因は明らかでないですが、Osborne靱帯による絞扼が主な原因のことが多いことが報告されています。
日本では、変形性肘関節症(osteoarthritis:OA)によるものが 64%で最も多く、次いで特発性が 9%、肘OAとガングリオン合併例が8%、尺骨神経の脱臼が5%、外傷後4%、外反肘3%、内反肘3%とされています。

まずは医師により診断および治療方針を決定します。
診断にあたって、頸部神経根症、胸郭出口症候群などによる尺骨神経障害との鑑別が重要です。
治療方針は、骨間筋萎縮や神経伝導速度低下の有無によって手術療法もしくは保存療法が選択されます。
進行性であるため、早期診断と治療方針の決定が重要です。
重症度分類としてMcGowan分類や赤堀分類を用います。
赤堀分類では、2 期の知覚障害が強い症例と3 期以上の重症例は手術適応となります。

レントゲンで変形性関節症や外反肘の有無、骨棘の程度を確認します。
また頸椎病変を除外するために頸椎の撮影も行います。
疼痛の強い場合は、ガングリオンの疑いでMRI 撮影を行う。
神経伝導速度検査により、肘部管を挟んだ伝導遅延が認められれば確定診断となり、これは手術適応を判断するうえでも有用な所見となります。

保存療法の適応は、手内在筋萎縮と筋力低下のない軽症例です。
また若年者におけるスポーツが原因となる場合は保存療法を優先します。
一方、中高年者において麻痺の進行を認める場合や保存療法に抵抗する症例では手術療法を選択します。

当院ではFascia Slick Technic(ファシアスリックテクニック)を用いて神経絞扼を起こしている組織に対しアプローチし、同時に繰り返さないための生活環境の提案を行なっております。
投球障害肘
・臨床的特徴
症状
投球障害肘は、繰り返しの投球動作により引き起こされる肘の障害を指します。症状は慢性的なもので、徐々に痛みが増悪することが多いですが、時に突然強い痛みを感じることもあります。代表的な障害には、上腕骨小頭離断性骨軟骨炎(OCD)があり、進行すると日常生活に支障をきたすことがあります。肘の外反・伸展の強制によって疼痛が誘発され、MRIやX線検査により構造的な破綻の有無を確認します​。

疫学的特徴
発生率
日本のスポーツ安全保険データによると、年間で肘・前腕の傷害発生率は10万人あたり104件です。小学校高学年から高校生、大学生にかけて肘の傷害が多く発生します。米国のメジャーリーグ選手における肘傷害発生率は1,000エクスポージャーあたり1.7件で、そのうち約24%が肘内側側副靱帯(UCL)損傷です​。

・病態
病態生理
投球動作による肘の外反・伸展ストレスが、肘内側の骨軟骨や靱帯に牽引力を生じ、外側や後方の骨軟骨には圧迫・剪断力が加わることで、各部位に損傷が発生します。骨端線閉鎖前では骨端線障害や骨軟骨障害が、閉鎖後では靱帯損傷や疲労骨折が増加し、さらに進行すると変形性関節症へ移行することもあります​。

・治療方針
理学療法の流れ
理学療法の適応は病態によって異なります。UCL損傷では、不全損傷の場合は理学療法での競技復帰が期待されますが、完全損傷の場合は治療効果が限定的です。OCDや肘頭骨端線離開の場合も、病期や損傷度合いによって治療成績が異なります。理学療法は、疼痛誘発テストを用いて機能不全を推測し、医師の指示に基づいて実施されます​。
手関節・手指機能障害
手関節・手指機能障害
股関節機能障害
股関節機能障害
膝関節機能障害
膝関節機能障害
足関節・足部機能障害
足関節・足部機能障害
糖尿病・糖代謝異常
糖尿病・糖代謝異常
参考文献・引用文献
・糖尿病診療ガイドライン2024
・糖尿病療養指導ガイドブック2024
・理学療法ガイドライン第2版
引用・参考文献
引用・参考文献
理学療法ガイドライン 第2版
公益社団法人 日本理学療法士協会 (監修)
一般社団法人 日本理学療法学会連合 理学療法標準化検討委員会ガイドライン部会 (編集)

https://amzn.to/3JkDLkE
2024 ACC/AHA/AACVPR/APMA/ ABC/SCAI/SVM/SVN/SVS/SIR/VESS Guideline for the Management of Lower Extrem
https://pdf.sciencedirectassets.com/271027/1-s2.0-S0735109723X0028X/1-s2.0-S0735109724003814/main.pdf?X-Amz-Security-Token=IQoJb3JpZ2luX2VjEHQaCXVzLWVhc3QtMSJHMEUCIQDdO0SlSZvKArk6nAqTh8g3Nn11NNes%2F1UZ9yYgPc4GZAIgeMVy7VuIXeUZsVMtWfiQoQ0fyhj%2FzjTLjf4zOwBY1M8qswUIbRAFGgwwNTkwMDM1NDY4NjUiDBnmhapeB1Z6reNeNyqQBTII%2F7l1TxvEKmgcG8BkCLfH5bD%2BnzKstfS3L%2BxX0%2B%2FEmVLHIULwwDvTEN4X%2FB14KXORvCekYCQhKVDJc3dLpOdAbdujZzgfFIsdMCv0v%2FILJl8E7vxmyhlg4fKvrpMiyd3j7tQumzZKeIwTNdrlWocwH96rhPk6MFyFrkcDF8Zb2Lj6yOYj40NvrgEUYq3uU%2BWZKoc3MNuHkRQ0h5zJOS5dDtvG6irALLyiSPWYgGpg3Ya3KU6%2FA3exCjlDsRrD0deZ2B865ksePCduNyk9I9T6XJr8jUZudMGHMIRGMTea08ZAQGLdvIfFxAP4W%2Fj0fj49fSNDdbzv%2FxjtySHYc0mG8qDv3Ms%2FKvhWjPtOpH4luiJXR4GyG4Z9etyzQ5unfQPA%2FL%2Bj1cqNpv%2BfUtMO24shWatC5o36qhAg4WT8caZr8dQRyjTMt%2FyqRzZwikNxsZICny%2Fpywsokt9VWOqRBWvohtxJ3iq1PPfKTHcr1Fsy0169uQEC%2F1SB1u71zDBE0y5NN7W8SE6%2FoWqfqeYF7J0INha4s8CcaJPvKmTIKRp7Y%2BGvhfhucvpYLcNg8XM904itz4KyKwtxKXgTCD6PmwwcgV6hsYnsPEhb%2FiAf1yrq%2Bb8Vp0PbF6ChQiJ%2B4abgcPR9MeVFUhVxltYTliafGcNeIzUlNrXQW2LLEdJyVh5khcZP1szXUtBHbwm1%2Fmx9CVbdyuOXjtr6d1zq9xcYIOiNxWKFG%2FLUoVEepgwDepfcirjKe3osxoHS4b8Z%2FLJ31X9QA1zOfPfvAXOISA2nwSdcwfwua9Xxmg4n9EwFDirVC1MIb8ux%2BhLI4q%2BrXxCSyBWm%2Ff4fPHYhF%2FaJr9J1fpI%2BaNUE0oHh6GdSPFBQ1nKPMIrf4LUGOrEB830f%2Fu7FN3%2FmbW5SaZUHnfSHgLVffiukVpUwZMal52tqe8DPN2axyudb5rGk4ltjlbsg3yoFA6KEEPp%2FrUUkoBY3sIr5zFMecp74wbPcfgXLoEJlUSgVq0TH5fc0y28NZMQ1uhDEm8FkqiLLycxuIulYlkQzjYdIYL%2B6zCPTC7nFVQP2G%2FC1taKTEBN%2BxQMaSip9iptS%2BIZ%2FZBWHahxnewtTWc%2BMICtRrJV2gfprGymu&X-Amz-Algorithm=AWS4-HMAC-SHA256&X-Amz-Date=20240811T040415Z&X-Amz-SignedHeaders=host&X-Amz-Expires=300&X-Amz-Credential=ASIAQ3PHCVTYVW5IJQ7L%2F20240811%2Fus-east-1%2Fs3%2Faws4_request&X-Amz-Signature=fb7d55ce6716e22e460a0beef371f6dcc1c32120a74f30a1ea522dbd480a689b&hash=1240ab41e8bc895bff11a3edc5162a1847779dd1297dff55a8da21ce999b373a&host=68042c943591013ac2b2430a89b270f6af2c76d8dfd086a07176afe7c76c2c61&pii=S0735109724003814&tid=spdf-6e4f4c1f-1b27-4659-a22c-c82c05151842&sid=47a7bcce988d5041b598a3b6bfc8dd9fa56egxrqa&type=client&tsoh=d3d3LnNjaWVuY2VkaXJlY3QuY29t&ua=0f175d07565550555d06&rr=8b15572d6be81a1a&cc=jp
Management of Carpal Tunnel Syndrome
https://www.aaos.org/globalassets/quality-and-practice-resources/carpal-tunnel/carpal-tunnel-2024/cts-cpg.pdf
EULAR recommendations for the non-pharmacological management of systemic lupus erythematosus and sys
https://ard.bmj.com/content/annrheumdis/83/6/720.full.pdf